種別「普通」、駅の列車案内は「各停」
1980年代前半、西武鉄道の種別のうち、全ての駅に停車する列車の種別は「普通」でした。
「普通」幕を掲げて
新101系や
2000系や3000系が運転されました。
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「普通」表示の3007F。4両編成でデビューし、後に中間車を挟み8両編成化された。西武球場前 1984.8.14-15 |
一方、同じ時期に、駅の列車案内表示器には「各停」表示が見られました。
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上石神井の「各停」表示 1983.1.25-26 |
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高田馬場の「各停」表示(ピンボケ失礼) 1983.9.1 |
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西武新宿の「各停」表示 1982.11.04-13 |
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西武球場前の「各停」表示 1983.3.14-19 |
幕式のみならずパタパタ式表示器も「各停」表示でした。
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所沢の「各停」表示 1982.12.29 |
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小平の「各停」表示 1983.2.5 |
こうして、幕式でもパタパタ式の表示器でも「各停」が見られました。
種別は「普通」で、駅の表示は「各停」なのはなぜだろう…と思っていましたが、あることに気づいて解決に至りました。
それは、
駅で利用客が必要とする情報は、行先と停車駅
という点です。
実際、駅には停車駅を伝えるものが他にもあります。
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種別は「普」、停車駅は「各駅」。上石神井 1983.6.5 |
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停車駅案内板の「各駅停車」。西武球場前 1983.6.14 |
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駅の時刻表。停車駅案内に「黒=各駅停車」とあります。 西武園 1983.8.27 |
私的結論
駅の列車案内表示器は種別が表示されるという先入観から、80年代の西武線の駅における「各停」表示を不思議に思っていていました。
結論としては、利用客目線に基づく案内が駅の列車案内表示器で80年代にも行われていたということだと思うのですが、いかがでしょうか…。
種別に「普通」が採用された理由が分かったらなお興味深いと思います。
なお、西武球場での催事開催時の上り臨時列車には、下山口だけを通過する普通列車が設定されていました。
西武球場前駅の案内板ではこの列車を「普通(下山口通過)」と表示し、案内板に「普通」と「各停」が混在する光景が見られました。
一駅だけとはいえ通過駅があるので「各停」ではなく、「普通」が用いられたのでは…と推測しています。
こちらからご覧いただけます。
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