西武球場前発の「普通田無行き(下山口通過)」
1982年のパ・リーグ前期は広岡監督率いる創立4年目の西武ライオンズが勝ち、後期は日本ハムファイターズが勝ちました。
リーグ優勝をかけて前期と後期の優勝チームが戦うプレーオフの第1戦が1982年10月9日(土)に西武球場で開催されました。
この日は西武球場前16:50発で田無行き(下山口通過)が運転されました。
下山口を通過する701系による臨時普通田無行。 下山口 1982.10.9 |
こちらの写真は、同日に運転された別の田無行きです。
ネガでは上の253F他による田無行きより前に撮影しています。
「下山口通過」は掲出しなかったのか、西武球場前発車後に取り外したのか不明です。
始発駅から終点までわずか9分のミニ準急
この日は西武球場前発臨時準急所沢行きも運転されました。
通過駅は下山口だけです。
新101系による西武球場前発準急所沢行き。 西所沢 1982.10.9 |
列車番号は4102で、1982年西武鉄道時刻表によるとスジは次の通りです。
西武球場前 16:17
下山口 レ
西所沢 16:22/16:23
所沢 16:26
始発駅から終着駅までわずか9分のミニ準急でした。
通過駅は下山口だけと共通しているのに、かたや「普通」田無行き、かたや「準急」所沢行き。
また西武球場前の行先案内に「普通」と「各停」が混在したりと、細かいことが興味深いと思います。
細かいことついでに時刻表ネタです。
余話 時刻表ネタ 時刻表に掲載された西武球場前16:50発の列車
西武線時刻表第4号の平日デーゲーム「かえり」の臨時列車と、平日西武園競輪開催時の臨時列車のページを見比べると、興味深いことに気づかされます。
西武園発臨時快急西武新宿行き2612列車と、西武球場前発臨時快速急行西武新宿行き4312列車のスジが重なっているのです。
以下、時刻表第4号より引用します。
●4312列車
西武球場前発臨時快速急行西武新宿行
西武球場前1650
西所沢1655/1655
所沢1658/1700
東村山1703
小平1707
田無1712
上石神井1718
鷺ノ宮1723
高田馬場1734
西武新宿1737
所沢1658/1700
東村山1703
小平1707
田無1712
上石神井1718
鷺ノ宮1723
高田馬場1734
西武新宿1737
西武園発臨時快速急行西武新宿行
西武園1655
東村山1658/1701
小平1705
田無1712
上石神井1718
鷺ノ宮1724
高田馬場1732
西武新宿1735③
西武園1655
東村山1658/1701
小平1705
田無1712
上石神井1718
鷺ノ宮1724
高田馬場1732
西武新宿1735③
もし上の2列車が同時に運転されたら、4312列車は小平では2612列車より2分後発で、田無と上石神井では2612列車と同じ時刻に出発し、鷺ノ宮では2612列車より1分先に出発し、高田馬場で再び2612列車の2分後発になります。
そのため、2列車同時の運転はありえないと思われます。
推測ですが、西武球場の平日デーゲーム開催と西武園競輪開催が重なった場合は、4312列車と2612列車のどちらかが途中までの運転となった可能性があります。
ところで、この日の「普通田無行き」は16:50発でした。
4312列車の発車時刻です。
この日に野球と競輪が両開催となったため、西武球場前16:50発は時刻表通りの快速急行西武新宿行きでなく普通田無行きだったのでしょうか?
あいにく分かりません。
というのは、時刻表では平日デーゲームの試合開始予定時刻を14:30としているのですが、この日のプレーオフは13時開始でした。
そのため、市販時刻表に記されていないダイヤで運行された可能性があると思われます。
また、この日に西武園競輪が開催されたかどうか確認できませんでした。
ちなみに1982年は月曜から土曜までが平日ダイヤ、日曜祝日が休日ダイヤでした。
時刻表に記された「平日デーゲーム」とは、土曜日14時30分開催の試合を指します。
西武球場前発の臨時列車運行は興味深いものです。
タイミングよくこんな記事がありました。
西武ファンは当たり前と思っているが…乗換アプリには表示されない"日本唯一"の野球ダイヤのすごい工夫 試合経過にあわせて40以上のパターンを使い分ける #プレジデントオンライン https://t.co/3d41PP0D3C
— 西タケ (@MeetsUma) August 24, 2022
なおプレーオフ第一戦は西武ライオンズの勝ちでした!
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